EPUB、MOBI、AZW……手元のeBookを何でも読み上げる
eBookの形式は、たいてい本の中身ではなく、それをどこで手に入れたかで決まります。ふだんは気にすることもありません。あるアプリで開こうとして「非対応」とはねられて、はじめて拡張子のアルファベットが意味を持ってきます。ここでは、よくあるeBook形式をひととおり整理して、多くの人がつまずく落とし穴を一つ取り上げ、どんな形式でもそのまま読み上げる方法を紹介します。
よく出会う形式
- EPUBは、オープン標準にいちばん近い形式です。Amazon以外のほぼすべての書店で使われていて、パブリックドメインの図書館も無料で配っています。テキストが構造化された状態で入っているので、どんな画面サイズにも合わせて表示でき、アプリ側もきれいに読み取れます。単体のファイルとして手元にあるeBookなら、まずこの形式だと考えていいでしょう。
- MOBIは、古いほうのKindle形式です。バックアップや昔ダウンロードしたもの、長く持ち続けているファイルの中に、今でもよく残っています。Amazonはとっくに別の形式へ移りましたが、MOBIのファイル自体はいろいろな場所に残ったままです。
- AZWとAZW3は、Amazonの新しいKindle形式です。AZW3のほうが機能が豊富で、内部の構造はEPUBに近い作りになっています。
- FB2は、ヨーロッパの一部や、大きな無料書籍アーカイブでよく見かけます。本の構造を一つのXMLファイルにまとめる形式なので、中身が整っていて、ソフトでも扱いやすくなっています。
- TXTは、書式のない素のテキストです。どんな環境でも必ず開け、著作権の切れた文章が驚くほどこの形で残っています。
みんなが見落とすDRMの話
「なぜこれが開かないのか」という疑問の大半は、ここに原因があります。形式とロックは、別の話です。
多くの書店は、売る本にDRMをかけています。ファイルをその書店のアプリに縛りつけておくロックです。中身がAZWでもEPUBでも関係なく、買った場所でしか開けません。お金を払った本なのに、ほかのどのリーダーにも取り込めない。そうなるのはこのためです。形式が珍しいからではなく、そのコピーにロックがかかっているからです。
ロックのかかっていない本は、ただのファイルです。DRMフリーの店で買ったEPUB、Project GutenbergやStandard Ebooksからダウンロードした名作、アーカイブから持ってきたFB2、友人がメールで送ってくれた原稿、著作権の切れた作品のTXT。こうしたファイルはどこでも開けますし、正真正銘あなたのものです。本が取り込めないときは、まずDRMを疑ってみてください。それがわかっていれば、アプリを責める代わりに、ロックのないきれいなコピーを探しに行けます。
きれいなコピーを入手できる場所
問題なく開けて、きれいに読み上げられる本がほしいなら、次のような入手先が頼りになります。
- Project Gutenbergでは、パブリックドメインの本が何万冊もEPUBとプレーンテキストで手に入ります。
- Standard Ebooksは、同じ名作を丁寧に再組版したもので、特に読み上げがきれいに仕上がります。
- DRMフリーの書店や著者直販で買ったEPUBは、完全に自分のものとして自由に使えます。
元のテキストがきれいなほど、どのツールで読み上げても仕上がりが良くなります。余分な改行やスキャン画像に引っかかることなく、整った構造をそのまま読み取れるからです。
形式を問わず取り込む方法
BookNPCはEPUB、MOBI、AZW、AZW3、FB2、TXTを直接読み込めます。変換は不要で、PCを経由する必要もありません。どの形式でも取り込み方は同じです。ライブラリで + をタップして、次のいずれかを選んでください。
- ファイルから取り込むで、ファイルアプリ、iCloud Drive、端末内のストレージから選ぶ
- URLから取り込むで、直接ダウンロードリンクを貼りつける
- ブラウザやメールの共有ボタンで、ファイルをそのままBookNPCに送る
本の追加方法で、それぞれのルートをスクリーンショット付きで説明しています。
取り込んだあとは
本が取り込まれたその瞬間から再生できます。端末の音声で、無料で、オフラインで、制限なしに読み上げます。そこから先は、登場人物ひとりずつに声をつけることも、本にそれだけの価値があると思えばスタジオのクラウド音声で書き出すこともできます。どちらも本ごとの一度払い、サブスクはありません。
こうなれば、形式が何かはもう気になりません。EPUBでも、MOBIでも、AZWでも、FB2でも、素のTXTでも。ロックのかかっていない本物のファイルなら、あとはただ聴くだけの一冊です。