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本を聴く4つの方法、正直に比べます

「オーディオブックを聴くのにいちばんいい方法は?」という問いに、答えはひとつではありません。どれもゴールは同じでも、中身はまったく別の道具です。だから、それぞれの得意なことと物足りないところを並べてみるのがいちばん。自分の読み方に合うものが見えてきます。ここでは、BookNPC のものも含めた主な4つを、いいところも悪いところも包み隠さず紹介します。

1. 商用カタログと定額サービス

いちばんなじみ深いのがこれ。Audibleと、その同類のサービスです。毎月定額を払うと、プロが制作した大量のオーディオブックを聴けます。名の知れたナレーターが多く、作品によってはフルキャスト録音もあります。

得意なこと: 制作のクオリティ。一流のプロナレーターの朗読や、しっかり組まれたキャスト録音は、まさに本物のお芝居です。人気作なら、これがいちばんの聴き方になることも少なくありません。カタログは膨大で、アプリもよくできています。

苦手なこと: カタログにない本や、定額の枠からはみ出すものです。あくまで借りて聴く仕組みなので、支払いをやめれば聴けなくなります。手持ちのeBookも対象外。しかも聴いても聴かなくても毎月同じ額が引き落とされるので、まとめ読み派はじわじわ損をしがちです。心当たりがあるなら、1年単位で見たコストを一度のぞいてみてください。

2. ボランティアの無料録音

代表格はLibriVox。世界中のボランティアがパブリックドメインの本を朗読し、無料で公開しています。生身の人間が読んだ名作が、本当に無料で、それも大量にそろっています。

得意なこと: 無料で、人の声で、しかも善意でできていること。本物の声、費用ゼロ、アカウント不要、裏もありません。愛されてきた名作を、朗読の上手いボランティアが読んでいれば、聴き心地はよく、この値段に文句のつけようがありません。

苦手なこと: ムラと範囲です。読み手がボランティアなので、質は素晴らしいものから聴き通すのがつらいものまでさまざま。1冊の中でも章によって変わることがあります。録音はナレーター1人なので、フルキャストにはなりません。それにパブリックドメイン限定なので、まだ著作権のある本や、名作ではない手持ちの本は聴けません。

3. 一つの声で読み上げるアプリ

SpeechifyやVoice Dreamのようなアプリは、どんな文章でも合成音声で読み上げます。書類でも記事でも本でも、渡せば読んでくれます。

得意なこと: 何でも、今すぐ読み上げてくれること。対応する形式が幅広く、読み上げ支援としても、記事やPDFをどんどん片づけるのにも便利です。最近の合成音声は、昔とは比べものにならないほど良くなりました。

苦手なこと: 本を最初から最後まで、平板な一つの声で読むこと。ナレーターも登場人物もぜんぶ同じ声なので、セリフの多い小説では誰の発言か追いにくくなります。しかもこうしたアプリの多くは定額制なので、結局また毎月の支払いに逆戻り。今度はカタログではなく、声にお金を払うわけです。

4. 自分の本にキャストをつける

これがBookNPCのやり方で、ほかの3つとは仕組みが違います。手持ちのeBookを取り込むと、アプリがそれを読み上げ、どの行を誰が話しているかを判定し、ナレーターと登場人物ひとりずつに別々の声をつけます。

得意なこと: 手持ちの蔵書を、フルキャストで、しかも定額なしで聴けること。決まったカタログではなく、自分の本を聴きます。名作をそろえた無料の棚もついてきます。端末の音声での読み上げは無料、オフライン、聴き放題。登場人物のキャストと、もっと豊かなスタジオのクラウド音声は任意で、月ごとではなく本ごとに支払います。どのスタジオも録音していないセリフだらけの小説を、フルキャストで聴ける方法はこれだけです。

苦手なこと: 最上級の芸術性です。生成された声は、スタジオ版であっても、名優たちが読み込んで演じるキャスト録音にはまだかないません。優れたプロの録音がある作品なら、演技そのものの力ではやはりその録音に軍配が上がります。

で、どれを選ぶか

読むものに合わせて、道具を選びましょう。

  • 人気作で、評価の高いナレーターやキャストがついている: 商用の録音を、定額でも単品でも。その本のために作り込まれた、優れた人の演技にかなうものはありません。
  • 有名な名作を、お金をかけずに、人の声で聴きたい: 出来のいいLibriVoxの録音を無料で。
  • 記事やPDF、いろいろな書類をとにかく読み上げてほしい: 一つの声で読むアプリ。
  • すでに持っている本や、カタログにない作品、あるいは月額なしでフルキャストにしたい本: 自分でキャストをつける。

熱心な読書家ほど、たいていはいくつかを使い分けています。大事なのは「全体としてどれがいちばんか」ではなく、「目の前のこの本には何が合うか」。手持ちで誰も録音していない本が山ほどあるなら、BookNPCに取り込むのが、そもそも聴ける唯一の道であることも多く、始めるのにお金はかかりません。